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相談前に社長が出来る事


 
再生への経営者チェックポイント12

 
1. 借金がゼロとして利益がありますか?

   これは再生条件の基本です。
   無借金経営で利益が出ない会社には事業を継続する意味がありません。
   会社は利益を追求する組織ですから営業利益を作れない組織に存在理由
   がないのは当然です。そのような会社が無理に継続しても借金を増やすだけ
   なのです。

   ただし、相談にくる零細企業においては経常マイナスは常識です。
   このような起業にも再生の可能性はあるのかどうか、それを精査し、見極める
   事も我々再生実務家には重要です。

 
2. 資金繰りをどうしていますか?

   資金繰りは重要な仕事ですが、それが全てになっては経営、営業そのものが
   疎かになってしまいます。社長が仕事に専念出来ないからです。
   専念出来なければ業績が上がるはずがありません。
   思い切って返済をストップすることも必要かもしれません。

 
3. 支払いはどのようにしていますか?

   支払いは正しい優先順位になっていますか?
   苦しくなっても金融機関が一番になっていませんか?
   金融機関との付き合いは五分と五分です。
   営業が継続できなければ結局返済もストップします。
   苦しくなったらルーズなくらいの経理で丁度良いのです。

 
4. 利益が上がらない原因を把握していますか?

   売り上げ減少の原因がなにかつきとめていますか?
   売り上げを上げる事よりも利益率を上げる事が重要なのです。
   経費を縮小する努力をどれだけしていますか?
   本当の問題をつきとめていますか?
   気づいているのに本当の問題を解決することから逃げていませんか?

 
5. 将来の売り上げ予測が出来ていますか?

   売り上げ予測をする事は将来を考える事です。
   売り上げ目標とは違います。
   さまざまなファクターを分析して売り上げ予測をしていますか?
   今後の売り上げは伸びるのか、減少するのか?

 
6. その売り上げで予算を組んでいますか?

   売り上げを予測し、それをもとに予算を組む事が支出予測です。
   売り上げ予測が甘いと、予算がオーバーし、資金繰りが厳しくなるのです。

 
7. 借金をしないで営業出来ますか?

   お金を借りて問題を解決しようとする体質を変える事が大切です。
   営業する事を第1に考えれば、解決策は借金以外にもあるはずです。

 
8. 資産を整理する意思がありますか?

   苦境に陥っても腹をくくれない経営者に再生は出来ません。
   危機に際して資産も会社も守りたいという経営者はどちらも
   守れない事が多いのです。

 
9. 家庭は円満ですか?

   夫婦仲が悪くて、再生の気力が湧くはずがありません。
   家庭の再生が出来ない人に会社の再生は出来ません(例外もありますが)
   円満でないなら家庭の整理から始めるべきです。

 
10. あなたにやる気がありますか?

   凄く大切な事なのですが、やる気がない経営者が多いです。
   経営者にやる気がない会社は魂のない会社です。
   苦境にあっても経営者のやる気は社員に反映します。
   あなたにやる気がないのに社員にやる気があるはずがありません。
   やる気がなければ会社を継続する意味も意義もありません。
   創業当時の熱い気持ちや夢が失せていませんか?
   情熱が失せたならばキズが広がらないうちに消えるのみです。

 
11. あなたは信用があると思いますか?

   金融機関が新たに融資をしないなら金融機関には信用がないという事です。
   信用が無いところに信用のために無理して返済することは愚かです。
   つまり、貸し渋り、貸し剥がしと進む事は目に見えています。
   それよりも取引先のほうが大切です。
   取引先に対して信用があるかどうかが重要です。
   仕入れ先、取引先を裏切る事は致命傷です。
   瞬く間に悪い噂が駆け巡り、瞬時に信用は失墜します。

 
12. あなたの意識改革が出来ますか?

   これが最も難しく、最も重要かもしれません。


 社長!あなたがまずは変わろう!

  
まず社長が変われるか

   小さな会社の社長は頑固な方が多い。
   零細企業の殆どはワンマンである。強制的に改革を推し進めるたり
   無理矢理説得するのではなく、社長本人に納得してもらわなければ
   本質的な改革は出来ない。

  
社長が変われない場合は後継者への禅譲を考えるべきだ

   社長が高齢の場合や、改革への意欲や決断が出来ない場合は
   後継者への早期の禅譲を進めるべきです。
   但し、過重な債務を背負ったまま継がせることは避けなければなりません。

  
人間性・信頼性・忍耐力があるか

   社長に事業再生計画を実行できる能力があるかどうかの判定は重要である。
   社員に対するリーダーシップ、顧客・取引先に対する説得力、金融機関や
   実務家とのコミュニケーション能力。経営力、販売力を向上させようとする
   「やる気」苦境にあっても前向きな姿勢、忍耐力が必要である。

  
危機管理能力

   社長は現実から逃避しようとしたり、「何とかなる」「何とかしてくれる」
   という楽観的な甘い考え方を改めなければならない。
   現実と常に向き合い、数字を確認し、悪化原因を素早く掴み、リスクの
   芽を摘んでいくことを毎日、毎週、毎月、毎年繰り返し、実行されなければ
   ならない。


 守る順位を分かっているか?

 小さな会社の社長として、瀬戸際に立ったとき、何を守るかという優先順位が
 重要になる。問われるのは、あなたが何を守るために生きているかということだ。

 1. 家族の生活
 2. 事業
 3. 財産
 4. 会社
 5. 資産

 私たちは何のために働いているのだろうか?
 何を生き甲斐として生きているのだろうか?

 1番に会社を守るために必死にやっているという社長。それは間違っている。
 確かに社長である以上は会社の存続は重要な事である。

 あなたの会社が無くなって困るのは誰なのか、考えてみる事だ。

 確かに社員や取引先が困るのは当然あるが、彼らはどうしてもあなたの会社
 でなければならないということはない。他にそれを求める事が可能だからだ。

 どうしてもあなたの会社でなくては困るのはあなたやあなたの家族なのだ。

 何の準備もなく、あなたの会社が無くなったら、路頭に迷うからだ。
 私たちは自分や家族の生活を守るために働いているのだ。
 だから守るべきものはあなたの家族の生活が最優先する。

 そして従業員の生活を守るためには、会社の存続よりも事業を守ることが
 大切なのです。企業再生よりも事業再生を考えるべきなのです。
 事業が守れれば会社は変わっても、従業員の仕事場は守れる。

 社長が守るべきものはあらかじめ大切な順に決めておくことです。
 それは綺麗事ではなく本質の部分で考えなければならない。

 「あれも守りたいこれも守りたい」
 気持ちは良く分かります。しかし、その考え方では何も守れなくなるのです。
 何かを守るためには何かを捨てなければならないのです。


 

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